非破壊・金属・模型:[非破壊]透気シリンダー 「ACROS (アクロス)」
MIC-181-0-01
[製品技術概要]
近年、コンクリート構造物の耐久性に大きく影響を与えるかぶりコンクリートの品質が注目されています。
かぶりコンクリートの品質を評価する方法は数多く提案されており,透気試験はその手法の1つです。透気試験はコンクリートの含水率の影響を受けるものの,
微・非破壊試験によって比較的容易にコンクリート表層の物質移動抵抗性を評価できる手法として期待されています。一方で,ダブルチャンバー法に代表される透気試験装置は,
電源を必要とするものがほとんどです。
徳島大学の渡邉准教授は,電源を必要とせず安価な器具によってコンクリート表層の緻密性を評価できる試験方法としてシリンダーを用いた透気試験法に関する特許※を取得しました。
※透気性測定方法、および透気性測定装置 特許第6652759号
※徳島大学と株式会社マルイとの共同研究、意匠登録出願中
[ 原理 ]
① シリンダーの先端を切断し,試験対象の表面にパテによって密着するように設置。
② 内部のピストンを引き上げ,シリンダー内部の圧力を減圧してストッパーで固定。
③ 60秒後にストッパーを抜き,復圧させて試験装置の先端からリングまでをノギスで計測。
④ ノギスの値と試験装置の断面積を乗じ,流入空気容積として緻密性の評価を行う。
構成

・本体シリンジ(ストッパー付吸引ハンドル付)
・シリコーン製ガスケット
・漏気テストプレート
・シリンジ(予備)
・シリコンスプレー
・ケース(フリーケース)
使い方

[手順1]
試験面に押し当てる。

[手順2]
ピストンを引いてシリンダー内を負圧にして、ストッパーでロックする。

[手順3]
60秒間負圧状態を維持した後にストッパーを解除する。
復圧により流入する空気量をシリンダーの目盛から読み取る。
相関関係(参考)

複数回の測定値の平均値をとることによりトレント法の透気係数によるグレード評価の予測も可能。
空気流入量と透気係数の関係より,
グレード分け評価法を現在検討している。